ピアジェ の 発達 理論。 ピアジェとヴィゴツキーの類似点と相違点 / 心理学

児童期の認知発達1

ピアジェ の 発達 理論

人の発達については、心理学の分野を中心に研究が重ねられ、たくさんの理論が発表されています。 行動主義の学習理論、ピアジェの認知発達理論、エリクソンの心理社会的発達理論などは、心理学以外の世界でも有名なので、聞いたことがある人もいるでしょう。 心理学の知見は、心理学の世界だけでなく、学校教育、発達障害の子どもの療育、知的障害の子どもの教育などの分野で活用されており、現代教育とは切っても切り離せないものになっています。 この記事では、心理学における発達の主な理論の概要について紹介します。 発達心理学の主な理論 この記事で紹介する発達心理学の研究や理論は、次のとおりです。 フロイトの心理性的発達理論• ゲゼルの成熟優位説• 行動主義の学習理論• ピアジェの発生的認識論• バンデューラの社会的認知理論• エリクソンの社会的発達理論 それでは、一つひとつ詳しく見ていきます。 フロイトの精神分析理論 精神分析学者のジークムント・フロイトは、人間の行動の基盤に「リビドー 性的欲求 」を想定し、発達するにつれてリビドーを満たすための身体的部位が移り変わる 段階がある と考えました。 また、ある段階でリビドーが十分に満たされると、健康な人格が形成されて次の段階へ進む一方で、不十分だとその段階に留まると指摘されています。 精神分析理論では、乳児期からリビドーがあると考え、ある時期にリビドーを満たす身体的部位に基づいて口唇期・肛門期、エディプス期、潜伏期、性器期という発達段階を展開しています。 口唇期 生後0歳0ヶ月から生後1歳頃 ::口やくちびる 口唇 周辺にリビドーを得る時期• 肛門期 生後1歳頃から生後3歳頃 :おしりの穴 肛門 にリビドーを得る時期• エディプス期 生後4歳から生後6歳頃 :性器に関心を持つ時期 男根期• 潜伏期 生後6歳から思春期 :リビドーが一旦治まる時期• 性器期 思春期以降 :部分的な性欲が性器愛中心の性欲に統合される時期 関連記事 ゲゼルの成熟優位説 ゲゼル・A・Lは、人の発達を生物学的な成熟という視点でとらえようとした、発達の成熟有意説の代表的な人物です。 ゲゼルは、観察、パパママとの面接、動画の分析などの方法を駆使し、赤ちゃんや幼児期の子どもの行動を縦断的に記録することで、乳幼児の標準的な発達を示しました。 また、乳幼児の発達について5つの原理を提唱しました。 発達的方向の原理:発達は一定の順序に従って進むという原理 頭部から末端にかけて発達する• 相互交差の原理:発達は、相反する機能が対になって交互に現れ、関連を持ちながら発達するという原理 足を伸ばしたり縮めたりする動きが統合されて歩行という動作になるなど• 機能非対称の原理:一時的に非対称な発達をするという原理 原始反射の一つ非対称性緊張性頸反射など• 自己調整的動揺の原理:発達は、安定と不安定の間で揺らぎながら、少しずつ安定に向かうという原理• 個別化成熟の原理:発達は、一定の順序で表れる発達の早さは遺伝的に決定されており、環境の影響は一時的なものだという原理 関連記事 行動主義の学習理論 行動主義とは、人の行動について、内面や心理的な状態に原因を求めなくても、科学的に研究できるという主義・主張のことです。 行動主義の心理学者は、心を客観的に捉えるために、目に見える行動を研究の対象とし、発達を、環境からの働きかけを受けて行動が変化することだと主張しています。 つまり、発達と学習をほぼ同じものとして捉えていると言えます。 行動主義における代表的な学習 発達 の方法は、次の2つです。 古典的条件付け レスポンデント条件付け• オペラント条件付け 古典的条件付け レスポンデント条件付け とは 古典的条件付けとは、中性刺激と無条件刺激を繰り返し対呈示することで、中性的な刺激によって生理的反射を引き起こすようにすることです。 生理的反射 無条件反射 :生き物が本来持っている反応• 生理的刺激:生理的反射を引き起こす刺激• 中性刺激:無 オペラント条件付けとは オペラント条件付けとは、特定の自発的な行動をした時に、報酬 正の強化刺激 や罰 負の強化刺激 を与えることで、その行動を強化もしくは弱化させることです。 オペラントとは、オペラント条件付けを体系的に研究したアメリカの心理学者バラク・フレデリック・スキナーが、自発的に行動するという意味の「operate」をもじって造った言葉です。 正の強化刺激:オペラント行動 自発的な行動 の出現頻度を高める刺激• 負の強化刺激:オペラント行動の出現頻度を低める刺激• 強化:オペラント行動の出現頻度が高まること• 弱化:オペラント行動の出現頻度が低まること 引用: ピアジェの発生的認識論 スイスの心理学者ジャン・ピアジェは、人の認知機能 ある物事を知覚して判断・解釈する機能 の発達について研究を重ね、発生的認識論を提唱しました。 発生的認識論では、人の認知発達は、一定の方向に向かって段階的に進むもので、発達とは、より高次のシェマ 周囲の物事を把握する枠組み を獲得する シェマを変化させる ことだと考えられています。 ピアジェの発生的認識論では、人の認知機能の発達を4つの段階に分類しています。 感覚-運動期 生後0歳から2歳頃 :感覚と運動によって外界を認識し、理解しようとする段階• 前操作期 生後2歳~生後6歳 :外界の認識が、感覚と運動から操作 脳内で行動をイメージとして内在化し、行動から生じる結果を想像すること へ発達するための過渡期• 具体的操作期 生後7歳~生後11歳頃 :具体的で日常的な物ごとに限り、論理的に考えることができるようになる時期• 抽象的操作期 生後11歳以降 :非現実的な前提での推論や抽象的な推論ができるようになる時期 関連記事 バンデューラの社会的認知理論 心理学者のアルバート・バンデューラは、人の認知機能に着目して、知的な発達と社会的な発達を統合的に扱う社会的認知理論を発表しました。 社会的認知理論では、人の認知機能を5つに分類しています。 象徴的能力:言葉やイメージを思考の道具とする能力• モデリング:他人をモデルにして、他人の行動を取り入れる能力• 予期能力:行動の結果を予期したり、ある結果を得るための行動をうまくできるかどうかを予期したりする能力• 自己制御能力:自分の利益と社会の利益を考えて行動をコントロールする能力• 自己反省能力:経験を次に生かす能力 関連記事 エリクソンの社会的発達理論 発達心理学者のE・H・エリクソンは、人の行動の基盤として「自我」を想定し、自我が予定された発達段階に沿って自律的に機能すると考えました。 また、人生の各段階における自我の葛藤を解決したかどうか、もしくは克服方法によって、その後の人格形成に影響が出ることを指摘しました。 心理社会的発達理論では、発達段階が8段階に分けられており、各段階の発達課題が「vs」という対の形で表記されています。 乳児期(0歳~1歳6ヶ月頃):基本的信頼感vs不信感• 幼児前期(1歳6ヶ月頃~4歳):自律性vs恥・羞恥心• 幼児後期(4歳~6歳):積極性(自発性)vs罪悪感• 児童期・学齢期(6歳~12歳):勤勉性vs劣等感• 青年期(12歳~22歳):同一性(アイデンティティ)vs同一性の拡散• 成人期(就職して結婚するまでの時期):親密性vs孤立• 壮年期(子供を産み育てる時期):世代性vs停滞性• 老年期(子育てを終え、退職する時期~):自己統合(統合性)vs絶望 引用: まとめ 発達に関する心理学の理論の概要を紹介しました。 それぞれ、膨大な数の研究結果が発表されているので、関心がある人は調べてみてください。 知育ノートでも、各理論について詳しく紹介した記事を書いています。 ikujilog.

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ピアジェの認知発達理論とは (Piaget’s Cognitive developmental theory)

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> > 43- ピアジェとフロイトの発達理論 ここでは認知的発達である「ピアジェの認知発達段階説」と、心理的発達である「フロイトの心理性的発達理論」をまとめます。 用語: Piaget / Freud,S / ピアジェの認知発達段階説 Piaget, Jean(ピアジェ)の認知発達段階説は、発達理論として非常に有名です。 ピアジェは、外界を認識する「 シェマ(スキーマ構造)」の質的変化が4つの段階を経て、子供の思考(認知機能)が発達していくと提唱しました。 下記に、4つの発達段階である「感覚運動期」、「前操作期」、「具体的操作期」、「形式的操作期」をまとめます。 感覚運動期: 0カ月〜24ヶ月(2歳) (永続性・表象機能の獲得) 感覚と運動の協応により外界に適応する時期で、行動に対する結果から少しづつ行動を修正して適応行動パターン シェマ を獲得します。 また、この時期に、「 対象物の永続性の理解」や「 表象機能」を獲得します。 オペラント条件付け的ですが、あくまで感覚運動的レベルです。 表象とは、対象のイメージのように、対象に対する抽出された情報を長期記憶に保持するために用いられる心理的な形式をいい、表象機能とは、目の前にないものを思い浮かべることを指します。 表象機能を示すものとしては「 延滞模倣」があります。 延滞模倣は、観察した行動を時間が経過したあとで再生する(真似する)ことです。 前操作期: 2歳〜7,8歳 (象徴機能の獲得・直観的思考・中心化) 「 象徴機能」が発達し、行動に現れる時期です。 象徴機能とは、現実にない物事を他のものに置き換えて表現する働きです。 「ごっこ」遊びや、言葉(意味されるもの)の表現に見られます。 象徴機能の後、4歳頃から「直観的思考」と呼ばれる段階に入り、推論に興味をもったり初期的な推論を行うようになります。 また、前操作期の特徴としては「 中心化(自己中心性)」が挙げられます。 中心化とは「自分の知覚情報ですべてを判断する傾向」を指し、他者の視点や立場に立つことができません。 具体的操作期: 9歳〜11,12歳 (論理的思考・脱中心化・保存性) 具体的な事物に対しての論理的思考(具体的操作)が、一応できるようになります。 「 脱中心化」が進み、自分と異なる他者の視点を持つようになります。 物の形や状態を変形させても重量や体積は変化しないという概念である「 保存性」や、ある変化を考えたとき、条件を変えるとその変化と逆の方向に変化が起こってもとの状態に戻る「 可逆性」について理解します。 形式的操作期: 12歳〜 (抽象的思考・仮説的思考) 命題に対して仮説を取り上げて演繹的に推論し真偽を検証することを形式的操作といい、それができるようになるのがこの時期です。 「 抽象的仮説的思考」が成立します。 フロイトの心理性的発達理論 Freud,S(フロイト)は、リビドー(性的エネルギー)が年齢に応じた身体諸器官を通じて放出されると考える「心理-性的・心理-生物学的発達論」を提唱しました。 Freud,Sは、心理的発達理論の各発達期における、「 固着」や「 退行」によって性格や病理を説明しました。 「 固着」とは、ある段階で刺激が不十分で欲求不満が大きいと次の段階に進めないことをさします。 「 退行」とは、ある段階で刺激が過剰だと、不適応を起こし、前の段階に戻ってしまい、その時期特有の行動をとることをさします。 防衛機制の一つです。 フロイトの心理的性的発達理論の5つの発達期である「口唇期」「肛門期」「エディプス期 男根期 」「潜伏期」「性愛期 (性器期)」をまとめます。 *固着、退行すると口唇期的性格(依存的で甘えん坊)が現れる。 肛門期 1歳〜3歳 排泄の「 トイレットトレーニング」の時期(親からの躾の内在化)です。 主張的能動的特徴の形成がされます。 *固着退行すると肛門期的性格(几帳面、厳格、けち)が現れる。 エディプス期 男根期 4歳〜6歳 「 エディプスコンプレックス」が生じ、性的な役割を形成する時期です。 潜伏期 6歳〜思春期 性欲動が抑圧され、社会的規範の学習や知的活動にエネルギーが注がれる時期です。 性愛期 (性器期) 思春〜青年期 口唇期、肛門期、エディプス期の部分的欲動が統合され、性器性欲が優位となります。 全人格を認めた性愛が完成する時期です。 エディプスコンプレックス: 「エディプスコンプレックス」とは、異性の親に対する性愛的愛着を抱き、同性の親に対するライバル意識や嫉妬を抱く現象をさします。 > 発達 >• 43- ピアジェとフロイトの発達理論•

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> > 43- ピアジェとフロイトの発達理論 ここでは認知的発達である「ピアジェの認知発達段階説」と、心理的発達である「フロイトの心理性的発達理論」をまとめます。 用語: Piaget / Freud,S / ピアジェの認知発達段階説 Piaget, Jean(ピアジェ)の認知発達段階説は、発達理論として非常に有名です。 ピアジェは、外界を認識する「 シェマ(スキーマ構造)」の質的変化が4つの段階を経て、子供の思考(認知機能)が発達していくと提唱しました。 下記に、4つの発達段階である「感覚運動期」、「前操作期」、「具体的操作期」、「形式的操作期」をまとめます。 感覚運動期: 0カ月〜24ヶ月(2歳) (永続性・表象機能の獲得) 感覚と運動の協応により外界に適応する時期で、行動に対する結果から少しづつ行動を修正して適応行動パターン シェマ を獲得します。 また、この時期に、「 対象物の永続性の理解」や「 表象機能」を獲得します。 オペラント条件付け的ですが、あくまで感覚運動的レベルです。 表象とは、対象のイメージのように、対象に対する抽出された情報を長期記憶に保持するために用いられる心理的な形式をいい、表象機能とは、目の前にないものを思い浮かべることを指します。 表象機能を示すものとしては「 延滞模倣」があります。 延滞模倣は、観察した行動を時間が経過したあとで再生する(真似する)ことです。 前操作期: 2歳〜7,8歳 (象徴機能の獲得・直観的思考・中心化) 「 象徴機能」が発達し、行動に現れる時期です。 象徴機能とは、現実にない物事を他のものに置き換えて表現する働きです。 「ごっこ」遊びや、言葉(意味されるもの)の表現に見られます。 象徴機能の後、4歳頃から「直観的思考」と呼ばれる段階に入り、推論に興味をもったり初期的な推論を行うようになります。 また、前操作期の特徴としては「 中心化(自己中心性)」が挙げられます。 中心化とは「自分の知覚情報ですべてを判断する傾向」を指し、他者の視点や立場に立つことができません。 具体的操作期: 9歳〜11,12歳 (論理的思考・脱中心化・保存性) 具体的な事物に対しての論理的思考(具体的操作)が、一応できるようになります。 「 脱中心化」が進み、自分と異なる他者の視点を持つようになります。 物の形や状態を変形させても重量や体積は変化しないという概念である「 保存性」や、ある変化を考えたとき、条件を変えるとその変化と逆の方向に変化が起こってもとの状態に戻る「 可逆性」について理解します。 形式的操作期: 12歳〜 (抽象的思考・仮説的思考) 命題に対して仮説を取り上げて演繹的に推論し真偽を検証することを形式的操作といい、それができるようになるのがこの時期です。 「 抽象的仮説的思考」が成立します。 フロイトの心理性的発達理論 Freud,S(フロイト)は、リビドー(性的エネルギー)が年齢に応じた身体諸器官を通じて放出されると考える「心理-性的・心理-生物学的発達論」を提唱しました。 Freud,Sは、心理的発達理論の各発達期における、「 固着」や「 退行」によって性格や病理を説明しました。 「 固着」とは、ある段階で刺激が不十分で欲求不満が大きいと次の段階に進めないことをさします。 「 退行」とは、ある段階で刺激が過剰だと、不適応を起こし、前の段階に戻ってしまい、その時期特有の行動をとることをさします。 防衛機制の一つです。 フロイトの心理的性的発達理論の5つの発達期である「口唇期」「肛門期」「エディプス期 男根期 」「潜伏期」「性愛期 (性器期)」をまとめます。 *固着、退行すると口唇期的性格(依存的で甘えん坊)が現れる。 肛門期 1歳〜3歳 排泄の「 トイレットトレーニング」の時期(親からの躾の内在化)です。 主張的能動的特徴の形成がされます。 *固着退行すると肛門期的性格(几帳面、厳格、けち)が現れる。 エディプス期 男根期 4歳〜6歳 「 エディプスコンプレックス」が生じ、性的な役割を形成する時期です。 潜伏期 6歳〜思春期 性欲動が抑圧され、社会的規範の学習や知的活動にエネルギーが注がれる時期です。 性愛期 (性器期) 思春〜青年期 口唇期、肛門期、エディプス期の部分的欲動が統合され、性器性欲が優位となります。 全人格を認めた性愛が完成する時期です。 エディプスコンプレックス: 「エディプスコンプレックス」とは、異性の親に対する性愛的愛着を抱き、同性の親に対するライバル意識や嫉妬を抱く現象をさします。 > 発達 >• 43- ピアジェとフロイトの発達理論•

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