あれから三人で、私の家にあったゲームを使って遊んでいた。 三人で遊べるアクションゲームで、かなり時間を潰したと思う。 「ぐ、ぐぐっ!無一郎、強すぎじゃないのっ!」 「なまえもまだまだじゃないの?」 「有一郎も有一郎よ!あんたも初見と言いながらも、私より上手すぎじゃない!!」 「なまえの見よう見まねだけど」 天才肌な一面も持ち合わせている有一郎は、このゲームでもその才能を発揮して私を見事とは言いたくはないが、完膚なきまでに打ちのめされた。 二人共は実はこの対戦型ゲームをするのは、実質的には初めてである。 無一郎はこの前一人で遊びに来た時、一回だけこのゲームをプレイして帰って行った。 何しに来たんだコイツと思いつつ、彼が持って来たお菓子をお母さんと一緒に食べた。 「もう、何であんたたちと何でも一緒にするとこんなに差が付くのよ!」 「知らない」 「俺もー」 しらばっくれている兄弟を見て、一人っ子の私としては強い敗北感に苛 さいな まれる。 何でこんな気分になるんだと思いつつ、ゲーム機のコントローラーをそっと床に置いた。 「……止める」 「え?もう?」 「だって、何度もしても勝てないもんっ」 ぷくっと頬を膨らませ、つまらなそうにする兄弟から離れる。 すると兄の方はテレビの電源を落として、弟の方は私に近付く。 「ねえなまえ……ちょっとした面白いゲームしない?」 「もうしない」 「違う違う、最後まで話を聞けって」 兄の方も私に近寄って、肩にぽんぽんと手を載せてきている。 真ん前には、弟の方の顔が間近に見える。 「———君にも得意な事を、ゲームとして持ち込んであげる。 勝てたら、何かしてあげるよ」 「え?な、何をするの……?」 「それはなまえが決めても良いと思うけど……俺たちだけのペナルティは面白くないよな」 「なまえが負けたら僕たちの言う事を何でも聞いてよ?」 彼等の言葉がとても面白く聞こえて、思わず頷いてしまった。 いつも涼しい顔をしている双子をぎゃふんと言わせられるのなら、それで良いと思ってしまったのだった。
次のあれから三人で、私の家にあったゲームを使って遊んでいた。 三人で遊べるアクションゲームで、かなり時間を潰したと思う。 「ぐ、ぐぐっ!無一郎、強すぎじゃないのっ!」 「なまえもまだまだじゃないの?」 「有一郎も有一郎よ!あんたも初見と言いながらも、私より上手すぎじゃない!!」 「なまえの見よう見まねだけど」 天才肌な一面も持ち合わせている有一郎は、このゲームでもその才能を発揮して私を見事とは言いたくはないが、完膚なきまでに打ちのめされた。 二人共は実はこの対戦型ゲームをするのは、実質的には初めてである。 無一郎はこの前一人で遊びに来た時、一回だけこのゲームをプレイして帰って行った。 何しに来たんだコイツと思いつつ、彼が持って来たお菓子をお母さんと一緒に食べた。 「もう、何であんたたちと何でも一緒にするとこんなに差が付くのよ!」 「知らない」 「俺もー」 しらばっくれている兄弟を見て、一人っ子の私としては強い敗北感に苛 さいな まれる。 何でこんな気分になるんだと思いつつ、ゲーム機のコントローラーをそっと床に置いた。 「……止める」 「え?もう?」 「だって、何度もしても勝てないもんっ」 ぷくっと頬を膨らませ、つまらなそうにする兄弟から離れる。 すると兄の方はテレビの電源を落として、弟の方は私に近付く。 「ねえなまえ……ちょっとした面白いゲームしない?」 「もうしない」 「違う違う、最後まで話を聞けって」 兄の方も私に近寄って、肩にぽんぽんと手を載せてきている。 真ん前には、弟の方の顔が間近に見える。 「———君にも得意な事を、ゲームとして持ち込んであげる。 勝てたら、何かしてあげるよ」 「え?な、何をするの……?」 「それはなまえが決めても良いと思うけど……俺たちだけのペナルティは面白くないよな」 「なまえが負けたら僕たちの言う事を何でも聞いてよ?」 彼等の言葉がとても面白く聞こえて、思わず頷いてしまった。 いつも涼しい顔をしている双子をぎゃふんと言わせられるのなら、それで良いと思ってしまったのだった。
次のあれから三人で、私の家にあったゲームを使って遊んでいた。 三人で遊べるアクションゲームで、かなり時間を潰したと思う。 「ぐ、ぐぐっ!無一郎、強すぎじゃないのっ!」 「なまえもまだまだじゃないの?」 「有一郎も有一郎よ!あんたも初見と言いながらも、私より上手すぎじゃない!!」 「なまえの見よう見まねだけど」 天才肌な一面も持ち合わせている有一郎は、このゲームでもその才能を発揮して私を見事とは言いたくはないが、完膚なきまでに打ちのめされた。 二人共は実はこの対戦型ゲームをするのは、実質的には初めてである。 無一郎はこの前一人で遊びに来た時、一回だけこのゲームをプレイして帰って行った。 何しに来たんだコイツと思いつつ、彼が持って来たお菓子をお母さんと一緒に食べた。 「もう、何であんたたちと何でも一緒にするとこんなに差が付くのよ!」 「知らない」 「俺もー」 しらばっくれている兄弟を見て、一人っ子の私としては強い敗北感に苛 さいな まれる。 何でこんな気分になるんだと思いつつ、ゲーム機のコントローラーをそっと床に置いた。 「……止める」 「え?もう?」 「だって、何度もしても勝てないもんっ」 ぷくっと頬を膨らませ、つまらなそうにする兄弟から離れる。 すると兄の方はテレビの電源を落として、弟の方は私に近付く。 「ねえなまえ……ちょっとした面白いゲームしない?」 「もうしない」 「違う違う、最後まで話を聞けって」 兄の方も私に近寄って、肩にぽんぽんと手を載せてきている。 真ん前には、弟の方の顔が間近に見える。 「———君にも得意な事を、ゲームとして持ち込んであげる。 勝てたら、何かしてあげるよ」 「え?な、何をするの……?」 「それはなまえが決めても良いと思うけど……俺たちだけのペナルティは面白くないよな」 「なまえが負けたら僕たちの言う事を何でも聞いてよ?」 彼等の言葉がとても面白く聞こえて、思わず頷いてしまった。 いつも涼しい顔をしている双子をぎゃふんと言わせられるのなら、それで良いと思ってしまったのだった。
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